コトサワに聞いとけ

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そうだそうだ、聞いとけ聞いとけ

【現役ハンドメイド作家が語る】メルカリでハンドメイド販売をやめた理由

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こんにちは、ハンドメイド歴4年の専業作家コトサワです

 

今回はハンドメイド作品の販売を生業としている専業作家の私が

  • メルカリでハンドメイドって無名でも本当に売れるの?
  • 公式サイトにはメリットしか書いてないけど、デメリットはあるの?
  • 売れているハンドメイド作家はメルカリどう思っているの?

といった疑問を持つ方のために、メルカリでハンドメイド販売をやめた側の人間として思っていることを包み隠さず本音でお話しします

 

まず大前提として…

  • メルカリのハンドメイドは、初心者でも無名でもある程度の技術があれば誰でも売れます

メルカリハンドメイドは敷居がとても低く、コツをつかめば誰でも人気作家になれるチャンスがあります

 

私がメルカリハンドメイド作品を販売していたときは

ハンドメイドに関するSNS等はやっておらず、知り合いなどにも宣伝はしていませんでした

…が、商品アップ直後に即売り切れを繰り返すような状態をキープすることができていました

その時に実践していた販売のコツをまとめた記事がコチラ

【現役ハンドメイド作家が語る】初心者でもメルカリで売れる販売のコツ

初心者でも短期間でメルカリの人気作家になれる方法を大公開しています

お時間のある方は是非お読みください

 

ではなぜそんなに売れていたのにメルカリハンドメイド販売をやめたのか…

  • フリマサイトとしては優秀だけど、ハンドメイド作家にとって悪影響のデメリットが多すぎたから

これが理由です

 

具体的なデメリットはこんな感じ

デメリット
  • 購入者はあくまでも”フリマサイト”を利用している
  • 販売するもののジャンルによって客層が変わる
  • 購入者とのこまめなやりとりが必要
  • サイトのルールが突然変わる
  • 自分好みのサイトが作れない
  • 市場が大きくライバルが多い

がついている項目は特に私がストレスを感じていたところです

これはあくまでも「ハンドメイド作家が思うメルカリでハンドメイドを販売するデメリット」です

メルカリというサイト自体はとても優秀なフリマサイトで、私はいまでも個人的に利用を続けています

 

悪いところばかり連ねてるだけでは申し訳ないので、メルカリハンドメイドを販売するメリットについても考えてみました

メリット
  • 細かいサイト運営をしなくてOK
  • トラブルが起きてもメルカリ側が助けてくれる
  • 独自の発送方法”らくらくメルカリ便”が優秀
  • ハンドメイドサイトではないので敷居が低い
  • 利用者が多いので初心者でも売れやすい

「ハンドメイド作品を販売したことがない」「趣味の延長線上で、自分の作ったものを売ってみたいだけ」という方には、メルカリはもってこいかもしれません

 

また2021年7月よりメルカリの中に新たにメルカリショップスというサービスが追加されました

 

メルカリショップスは、メルカリ内に簡易的に自分のショップを作成することができる新しい無料サービスで、従来のフリマの不用品販売ではなく、ネットショップのオリジナルアイテムとして品物を販売することができます

 

(サービス自体が出来たてホヤホヤなので、まだ開発中のツールが多く、色々な機能を使えるようになるまでは少し時間がかかりそうです)

 

開発を予定されている機能が全て実装すれば、私が今回あげているメルカリハンドメイドのデメリットはほぼ全て解消されるので、メルカリショップスの今後に期待大です!

 

はい、少し話が逸れてしまいました

今回はあくまでも私がメルカリでハンドメイド販売をやめた理由をお話しする回なので、ここからはデメリットの具体的な内容を説明します

メルカリでハンドメイド販売をするデメリット6つ

購入者はあくまでも“フリマサイト”を利用している

メルカリは不要になったものを出品するフリマサイトです

ミンネやクリーマなどのハンドメイド品を専門的に扱う販売サイトとは、仕様も客層も違います

値段は気にしないのでクオリティの高いプロのハンドメイド作品を購入したい人は、わざわざメルカリで作品を探しません

 

中古品や訳あり品を漁る流れでそのままハンドメイド作品のページを見て、なるべく安くて可愛いものないかなと探しているわけです

 

あと100円安かったらポイントで買えるんだけどなと思ったら「100円値下げしてもらえたら買います」と作家の気持ちなど考えず普通にコメントしてきます

 

個人的に作家本人に創作物の値段交渉をするのはありえないことだと思いますが、フリマサイトは値段交渉してなんぼ的なところがあるので、メルカリルール的には何の問題もありません

 

私はメルカリのプロフィール欄に

“一つ一つ心を込めて手作りしております。

値段交渉はご遠慮いただけますと幸いです。”

と記載をしていましたが、毎日のように「まとめ買いするので〇〇円安くして下さい」「これだけの金額しか出せませんが、いかがでしょうか?」などというコメントが届いていました

 

値段交渉をされてどう思うかは人によってそれぞれだと思いますが、メルカリのコメント欄は頻繁に閲覧されるので、1人にOKを出すと瞬時に「値下げしてくれる人」と認知されてしまい、とんでもないことになりかねません

 

またこちらが悪いわけではないのにその都度「値下げは行っておりません。申し訳ございません。」と返事するのも地味に精神がすり減ります

ちなみに…の話

先ほどご紹介した「メルカリショップス」では、サービス内での値段交渉は禁止されているようです!

不用物ではなく”商品”を売ることに特化しているので、販売者側にメリットが多いサービスになっています

販売する物のジャンルによって客層が変わる

これはメルカリだけでなく、ハンドメイドサイトでも大手ショッピングサイトでも同じことが言えます

でも私の経験上の話ですが、メルカリはヤバイ人が本当に多いです

他の大手フリマサイトもいくつか利用しましたが、なぜかメルカリがダントツでヤバイです

もちろんほとんどの方が優良なユーザーで、優しい応援メッセージをくださる方もいらっしゃいます

 

私はこの4年でハンドメイドのジャンルを何度か変える機会がありました

身バレ防止のため詳しいジャンルの記載は控えますが、ジャンルAからジャンルBに変えた時に客層がガラッと変わり、ドン引きするくらいヤバイ人が集まって来ました

 

ジャンルAは大人向けのアイテムで価格も少し高めに設定していたのですが、ジャンルBは学生向けのアイテムで価格もオーダー制で安い発注も受けるようにしていました

 

学生が悪いとか安いものを買う人が悪いとかそういうことではないのですが、ただでさえトラブルが起きやすいフリマサイトでは、ジャンルや客層選びも大切だとすごく実感しました

 

メルカリはラクマと違い購入申請の機能がないので、悪い評価が多い購入者でも販売者からブロックされていない限り、販売者の許可なく商品を購入することができます

 

メルカリでは、購入後のトラブルを避けるため

“購入前にコメントしてください”

等の文言をプロフィールや商品概要に入れている人が多いです

 

これは自衛であり、確かに購入前にお互いの意思疎通をはかれば間違いないように思います

しかしメルカリはユーザーによる独自ルールの設定を推奨しておらず、むしろそれによるトラブル発生を防止するため、独自ルールではなくメルカリの公式ガイドブックに従って利用するように呼びかけています

 

独自ルールの取引について

メルカリには「コメントなし購入禁止」や「プロフィール必読」「いいね!不要」といったルールはありません。

お取引を円滑にする目的であっても、メルカリのシステムが対応していないお客さま独自のルールを強要することはトラブルの原因になることがあります。 

 

引用元:メルカリガイド

メルカリの公式ルールでは、コメントやいいねを残さず即購入してもOKとなっています

 

要はヤバイ人が突然やって来てしまった時に100パーセント回避する方法はないということです

さらにヤバイ人はプロフィールや商品概要を読んでいないことが多いので、どっちにしろヤバイことをします

フリマサイトにいるヤバイ人の特徴
  • 無駄に長いプロフィール欄(独自ルールが多い)
  • プロフィール欄に自分についた悪い評価の言い訳をいっぱい書いている
  • 悪い評価がたくさんついている(評価コメント要チェック)
  • 最初のコメントで違和感を感じる

ヤバイ人に絡まれると自分の評価も下がりかねないので、早い段階で予防的にブロックをするのが正解です

 

作品が売れるようになり取引数が多くなるとそれだけ分母が大きくなり、必然的に時々ヤバイ人が釣れてしまうことがありますが、焦らずメルカリのカスタマーセンターに相談をして早めに間に入ってもらいましょう

 

購入者とのこまめなやりとりが必要

メルカリでは、取引中に相手に自動メッセージを送る機能などがないので、全て手作業でやりとりをする必要があります

しかもメルカリ利用者は、謎にこまめに連絡を取ることを好みます

 

(個人的には発送通知・受け取り通知・評価の3点のみのやり取りがいちばん楽だと思うんですが…)

 

購入後にありがちな大体の流れ

【商品購入直後】

この度はご購入ありがとうございます。○日頃に発送予定です。よろしくお願いします。

ご連絡ありがとうございます。コトサワさんのハンドメイドとっても素敵だと思っていたので、ずっと狙ってました!やっと買えて嬉しいです!商品の到着を楽しみに待っております。

【数日後】

(商品梱包・発送→「発送完了ボタン」)

お忙しい中、発送ありがとうございます!商品が到着次第評価の方させていただきます。

お待たせしております!よろしくお願いいたします!

【数日後】

(商品到着・中身確認→「受け取り評価ボタン」)→(評価コメント記入)

(評価コメントとは別で)
本日お品物到着いたしました!イメージ通りでとても綺麗で満足です!ぜひまた利用させてください!この度はありがとうございました。

(「取引完了ボタン」)→(評価コメント記入)

(評価コメントとは別で)
無事届いたということで安心いたしました!気に入っていただけたようでこちらも嬉しいです。またぜひよろしくお願いいたします。こちらこそありがとうございました!

こんな感じです

これを手打ちでひたすら対応します

これより簡易的な人もいますが、もっと個人的な話を広げたり、ひたすら商品の質問をしてくる人、1日ごとあるいは何時間ごとかに到着が遅いという催促の連絡をしてくる人もいます

 

売れっ子の作家になると、1日に何十件ものメッセージを受け取り全てに対応する必要があります

ここの返信が遅かったり、返事が適当だと結構な確率で評価に響きます(これがダルイ

 

さらにこの取引中のやりとりに加えて、商品ページのコメント欄で値段交渉や商品の詳細の説明、オーダーの受付にも対応する必要があります

これは特例中の特例ですが

私は一度、購入されて商品が届くまでの間ずっと友達との日常会話のようなメッセージが届き続け(おはようございます、今日は〇〇しています等)、少し怖かったので取引に必要な会話以外控えていたら、対応が冷たかったという理由で悪い評価をつけられたことがあります

メッセージの内容は運営側も閲覧できるので、先ほどと同様何か困ったことがあればすぐにカスタマーセンターに連絡しましょう

理不尽な理由での低評価ということが認められると、その取引の評価を取り消してくれる場合があります

1件でも悪い評価がついていると、売上に大きく響きます

 

サイトのルールが突然変わる

メルカリ側の運営方針や提携企業が変わると、サイトのルールが予告なくガラッと変わることがあります

らくらくメルカリ便という配送方法が生まれたり、メルカリショップスが追加されたり、利用者にとって便利な機能が追加されるのはプラスなのでありがたいことです

しかし場合によっては、思わぬ形で悪影響を受ける場合があります

 

最近の具体例でいうと

コロナウィルス感染症の流行によって市場のマスクが品薄になったことを受け、全国的にマスクの買い占めが行われ、メルカリにて横流し転売が横行しました

これを受けメルカリは2020年3月より、サイト内で「マスク」の販売を一切禁止し、買い占めを防止するための対策を行いました

(2021年9月より、ハンドメイドマスクのみ販売解禁)

2020年3月当時このニュースを見た私は、いちハンドメイド作家として衝撃が走ったことを覚えています

(世の中にはコロナ渦以前より、ハンドメイドマスクをメルカリで販売し生計を立てていた人だっていたはず…)

その人たちは、このメルカリの突然のルール変更によって収入がなくなってしまったわけです

ハンドメイドに携わる者として、他人事とは思えず、大手サイトで間借り作家をしているとこういうことも起きるんだなと教訓になった瞬間でした

 

自分好みのサイトが作れない

これはそのままです

メルカリのサイトの中でできることを使って作品を販売するしかありません

デザインは自分のアイコン画商品画像しか自由に表現することができません

本格的にサイトを作ってハンドメイドを頑張りたい!と思う方以外は、スッキリとしたサイトレイアウトで使いやすいと感じるかもしれません

 

市場が大きくライバルが多い

(=言い換えれば「利用者が多いので、目にとまりやすく売れやすい」というメリットにもなります)

 

メルカリでハンドメイドを販売している人はピンからキリまで膨大な人数です

新しい商品が次々とアップされるので、定期的に更新しないと自分の商品は埋もれてしまいます

周りと差をつける個性豊かな作品作り、その魅力をさらに引き立てるような写真撮影、わかりやすい商品説明の文章の構成で、自分の作品をアピールしなくてはなりません

ライバルは多いですが見ている人も多いので、うまくいけば売り上げも伸びてくるでしょう

しかし最初のうちは、出品数や実績数、フォロワー数で先人たちに圧倒され、売れるまで辛抱強く待つのは少ししんどいかもしれません

 

まとめ:やっぱりメルカリでのハンドメイド販売はデメリットが多すぎる

私は以上の6つのデメリットから、メルカリでハンドメイドを続けていくことに疑問を持つようになり、自分でサイトを立ち上げそちらに移行することになりました

最後にもう一度メルカリでのハンドメイド販売のデメリットをまとめておきます

  • 購入者はあくまでも”フリマサイト”を利用している
  • 販売するもののジャンルによって客層が変わる
  • 購入者とのこまめなやりとりが必要
  • サイトのルールが突然変わる
  • 自分好みのサイトが作れない
  • 市場が大きくライバルが多い

メリットのところで説明したメルカリショップスが今後どんな形のサービスになっていくのか、気になるところではありますが、今の所はわざわざメルカリに戻る気はありません

 

メルカリでハンドメイド販売を始めようか迷っている方はぜひデメリットについても、しっかり検討してみてくださいね